青年海外協力隊で環境教育の一環としていつもリサイクルについて考えています。
その中で環境教育はアニミズムにも通じるところがあるのではないかと考えました。
そのことについて記事にします。
アニミズムとは?自然に宿る「いのち」を感じる心
アニミズムとは、「自然界のあらゆるものに霊魂や生命が宿っている」と考える古くからの信仰の形態です。
木や石、川や山など、私たちの周りにある自然物すべてに「こころ」や「魂」があると感じるこの思想は、先住民文化や日本の古代信仰にも色濃く残っています。
現代では「アニミズム=古い考え」と思われがちですが、実は持続可能な社会を目指す現代の環境教育と深くつながる、大切な感覚だと言えます。

環境教育になぜアニミズムの視点が必要なのか?
環境問題が叫ばれる中、リサイクルや節電、植林活動などの取り組みが推進されています。しかし、「やらなきゃダメだから」ではなく、もっと根っこの部分から自然やモノに対する敬意を育むことが、本当の意味で持続可能な社会を作るカギになります。
アニミズムの考え方は、ただ「自然を守る」だけでなく、「自然と共に生きる」という姿勢を育みます。
これを教育に取り入れることで、子どもたちは単なる義務感ではなく、自然やモノに対する親しみや愛着心を持つことができるのです。

人工物も、もはや自然の一部
ここで、ひとつ面白い考え方を紹介します。
それは「人工物も、もはや自然の一部だ」という視点です。
たとえば、ペットボトル。もともとは石油資源から作られたものです。石油も元をたどれば、太古の植物や動物たちの生命の名残。つまり、人工物と呼ばれるペットボトルも、地球の自然サイクルから生まれた存在なのです。
「人間が作ったものだから自然じゃない」と切り離すのではなく、
人工物も地球の延長線上にある、
そう捉えることで、モノに対する意識が大きく変わります。

「ペットボトルの神様」という発想
たとえば、もしペットボトルにも神様がいるとしたら、どうでしょう?
空になったペットボトルをポイ捨てするのは、神様をゴミ扱いするのと同じこと。
逆に、リサイクルしたり、大事に使ったりすれば、「神様を大切にする」という行動になります。
「モノにも命がある」という感覚を持てば、リサイクルも義務感ではなく、自然な行動になるはずです。
このように、身近な人工物にも魂を感じる発想は、子どもたちに「もったいない」精神やサステナブルな生き方を自然に教える強力なツールになります。

大人も、子どもも、モノに宿る「いのち」を感じて
これからの環境教育に求められるのは、知識やスローガンだけではありません。
木にも、川にも、ペットボトルにも、いのちが宿っているという、優しい目線を持つこと。
私たちが日々使っているモノ、そして自然そのものに敬意を払い、丁寧に接することが、未来の地球を守ることにつながります。
今日から少しだけ、身の回りのモノに「ありがとう」と声をかけてみませんか?
きっと、世界が違って見えてくるはずです。

【まとめ】
個人的な考えとしてサステナブルな世の中にするために必要なことは『優しい心』です。
物や人と優しい心を持って関わる。そうすることで、物も人間関係もたとえ壊れたとしても
改善しながら持続可能な関係を築いていけると考えています。
環境教育にアニミズム的視点を取り入れるメリット
- 自然やモノに対する愛着心を育める
- 環境保護が義務感ではなく自発的な行動に
- 人工物にも命を感じることでリサイクル意識が高まる
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